2010年7月20日

Osteria Gioia


昨日、海の日に鎌倉の由比ケ浜へ散歩をしに行きました。
焼け付く太陽と心地よい海風にあたり、つかの間の夏の風情を愉しんでいると、
駅に向かう途中おしゃれなイタリア料理店を発見。
しかしなんかパッとせず周りを見渡すと、道路を挟んだ直ぐ向かいに
Osteria Gioiaというこれまたイタリア料理。
しかし、こちらには何故だか惹かれあっさり入店。

向かいのイタリアンとは打って変わってこぢんまりとした店内。
ソムリエバッジを付けたオーナーらしき方と女性、客が3組。

フォカッチャと前菜、パスタ、ドルチェ、コーヒーのついたランチを注文。
前菜は”鯖のクロスティーニ”
パスタは”ピスタチオペーストのペンネ”
を、それぞれ3種類づつある中から選択。
ワインはカンパーニャ州のグレコ(白品種)を頂いた。

前菜は自家栽培のフェンネルとあって香りが華やかで、
鯖のパテと薄焼きパンというシンプルな一皿を
しっかりとまとめ上げていた。
グレコは若干重たすぎた感があったが、酸味が効いていたので
相性はまずまず。

パスタはピスタチオのソース、ペンネ、以上。
余計な物は一切ない。
潔くてカッコイイね。

ワインはソムリエと相談し、お勧め頂いたピエモンテ州の
バルベーラとピノネーロを使った赤(2007)をチョイス。
しかし、それほど席数もないのに注文したワインを全部
グラスで売っちゃうこのお方、男のなかの男。尊敬しまっす!

ワインはドンピシャだった。抜栓した直後から香りが一気に立ち上り、
間もなくこのワインはピークを向かえた。
果実味、凝縮感、程よい熟成感。
野菜の味を損ねるとして、樽香の効いたワインは置いていないと
おっしゃっていたがそれが見事な塩梅だった。

デザートはこれまた3種の中から”チョコ 辛 ケーキ”を選択。
その前にデザートワインを注文すると、ヴィンサントと
ウンブリア州のモンテファルコ サグランティーノ パッシート(DOCG 1997)
をお持ち頂き後者を賞味。この妬けた感じが過ぎた年月を感じさせる。
ワインて生き物だよな〜。

チョコケーキは唐辛子の辛みがのど元を過ぎた辺りからジワリ。
憎いね。
エスプレッソも美味しく頂きました。

飾り気のない料理、飾り気のないサービス、飾り気のない雰囲気。
しかしながら、その奥に本物を追究する確固たる信念が伺える
数少ないお店のひとつでした。


http://gioiakamakura.com/