昨日、海の日に鎌倉の由比ケ浜へ散歩をしに行きました。
焼け付く太陽と心地よい海風にあたり、つかの間の夏の風情を愉しんでいると、
駅に向かう途中おしゃれなイタリア料理店を発見。
しかしなんかパッとせず周りを見渡すと、道路を挟んだ直ぐ向かいに
Osteria Gioiaというこれまたイタリア料理。
しかし、こちらには何故だか惹かれあっさり入店。
向かいのイタリアンとは打って変わってこぢんまりとした店内。
ソムリエバッジを付けたオーナーらしき方と女性、客が3組。
フォカッチャと前菜、パスタ、ドルチェ、コーヒーのついたランチを注文。
前菜は”鯖のクロスティーニ”
パスタは”ピスタチオペーストのペンネ”
を、それぞれ3種類づつある中から選択。
ワインはカンパーニャ州のグレコ(白品種)を頂いた。
前菜は自家栽培のフェンネルとあって香りが華やかで、
鯖のパテと薄焼きパンというシンプルな一皿を
しっかりとまとめ上げていた。
グレコは若干重たすぎた感があったが、酸味が効いていたので
相性はまずまず。
パスタはピスタチオのソース、ペンネ、以上。
余計な物は一切ない。
潔くてカッコイイね。
ワインはソムリエと相談し、お勧め頂いたピエモンテ州の
バルベーラとピノネーロを使った赤(2007)をチョイス。
しかし、それほど席数もないのに注文したワインを全部
グラスで売っちゃうこのお方、男のなかの男。尊敬しまっす!
ワインはドンピシャだった。抜栓した直後から香りが一気に立ち上り、
間もなくこのワインはピークを向かえた。
果実味、凝縮感、程よい熟成感。
野菜の味を損ねるとして、樽香の効いたワインは置いていないと
おっしゃっていたがそれが見事な塩梅だった。
デザートはこれまた3種の中から”チョコ 辛 ケーキ”を選択。
その前にデザートワインを注文すると、ヴィンサントと
ウンブリア州のモンテファルコ サグランティーノ パッシート(DOCG 1997)
をお持ち頂き後者を賞味。この妬けた感じが過ぎた年月を感じさせる。
ワインて生き物だよな〜。
チョコケーキは唐辛子の辛みがのど元を過ぎた辺りからジワリ。
憎いね。
エスプレッソも美味しく頂きました。
飾り気のない料理、飾り気のないサービス、飾り気のない雰囲気。
しかしながら、その奥に本物を追究する確固たる信念が伺える
数少ないお店のひとつでした。
http://gioiakamakura.com/